ウイスキーの定義とは?国産のウイスキーのおすすめ5選なども紹介!

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ウイスキーは少し煙臭さもあって、お酒を飲まれる方でも、少し苦手だなと思われる方も多いのではないでしょうか?

そんな方でも、飲みやすい国産のジャパニーズウイスキーの定義から、ウイスキーの歴史やウイスキーがどんな製法で作られているか、ウイスキーの樽の種類はどんなものがあるのかなどをご紹介したいと思います。

ウイスキーの定義とは?

ウイスキーの細かい定義は国によって違いますが、一般的には下の3つの条件を満たすものが「ウイスキー」といえます。

◇ 原料に大麦やライ麦、トウモロコシといった穀類を使っていること
◇ 糖化、発酵、蒸留を行って造った「蒸留酒」であること
◇ 木製の樽に貯蔵して、熟成させていることの3つです。

原料に穀類を使用していること

ウイスキーには大きく分けて3つの種類があります。

モルトウイスキーグレーンウイスキー、そして、このふたつをブレンドしたブレンデッドモルト(ヴァッテッドモルトともいいます)の3つです。

原料の種類や質、収穫地などもウイスキーの個性に関係する要素です。

モルトウイスキーは大麦を発芽させた大麦麦芽(モルト)、グレーンウイスキーやバーボンは、トウモロコシや小麦、大麦、ライ麦などを原料に造られます。

同じ種類のウイスキーでも、使用する原料が異なれば香りや味わいは違ってきます。

蒸留酒であること

蒸溜機の種類や形状によっても味わいは違ってきます。

一般に、単式蒸溜機(ポットスチル)で蒸溜すると原料の風味が色濃く残る複雑な味わいに、連続式蒸溜機で蒸溜するとライトでクリアな味わいになりやすいといわれています。

「グレーンウイスキー」は、原料にモルトのほかライ麦、トウモロコシ、小麦、未発芽の大麦などの穀物を使い、連続式蒸留機で蒸留します。
穀物の種類や比率によって味わいが変わります。

連続式蒸留機で蒸留する場合は、アルコール度数を95度まで上げることができ、しかも短時間で大量に蒸留することができます。

木製の樽で貯蔵、熟成していること


ウイスキーは熟成樽に貯蔵して、長期熟成させることで完成します。

熟成させている間にウイスキーが琥珀色に色づくとともに、樽由来の風味が付与されるため、熟成樽選びはウイスキー造りのなかでもとくに重要な要素といえます。

樽(カスク)の材質や、樽の内側の焦がし具合、もともと詰められていたお酒の種類などにこだわることで、多彩なウイスキーが生み出されています。

ウイスキーの熟成樽のサイズは、熟成速度や酒質に影響するといわれています。

さまざまな容量の樽が使われていますが、代表的なのはホワイトオーク製の「バレル(バーレル)」です。容量は約180~200リットル。

一般的に、1回目(新樽)はバーボンウイスキーやカナディアンウイスキーなどの熟成に使用され、2回目以降(古樽)はスコッチウイスキーやジャパニーズウイスキーなどの熟成に使われます。

ウイスキーの香りや味に影響を与える要素

ウイスキーの香りや味に影響を与える要素として、主に

○ ウイスキーを造る時の仕込み水の種類
○ 原料の種類
○ ピートの産地や使用量
○ 蒸留方法
○ 熟成樽の種類

が関わってきます。

仕込み水のミネラルバランスや穀類の原材料がどのようなもので、どんな蒸留方法で蒸留されているか、どんな樽でどれだけの期間熟成されているかによって香りや味わいが異なってきます。

仕込み水


ウイスキー造りに使われる水のことを「仕込み水」といいます。

英語では仕込み水は「マザーウォーター」と言われているくらい、仕込み水は、ウイスキーの味わいに大きく影響を与える要素です。

それもそのはず、ウイスキーの成分は99%以上が水とエタノールです。

「1%」の中の様々な成分でウイスキーに個性が出ています。

残り99%の水とエタノールが重要です。

つまり、ウイスキーに使われる水が『いいもの』であればあるほど『いいウイスキー』となるのです。

ミネラルがバランスよく含まれている水で仕込むと、酵母の働きが活発になるといわれています。
また硬水や軟水といった水質によっても個性が変わってきます。

そのため、蒸溜所を新設する際には、理想的な水源(取水地)を探すことからスタートすることが多いようです。

原料の種類


原料の種類は代表的なのは大麦です。

基本的に多くのウイスキーに大麦を発芽させた大麦麦芽が用いられています。
そのほか、ライ麦やトウモロコシ、小麦、米、キヌア、そばなども使われます。

大麦を発芽させた大麦麦芽はモルトと呼ばれます。

一般的にはモルト100%で造られるウイスキーを「モルトウイスキー」といいます。
このモルトウイスキーだけを瓶詰めしたものは、「シングルモルトウイスキー」と呼ばれます。

ライウイスキーは、ライ麦を原料に造られるウイスキーです。

おもにアメリカで造られているウイスキーで、歴史の流れのなかで一度は需要が低迷したものの、近年は再び人気が高まっています。

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ピートの産地や使用量

ピートとは、ヒースというスコットランド北部の原野に多い野草や水生植物などが、炭化した泥炭(炭化のあまりすすんでいない石炭)です。

モルトウイスキーの原料であるモルト造りの工程で、大麦麦芽を乾燥させるのに使われます。

ピートはモルトウイスキーの香りを特徴づける重要な材料です。

ピートの煙で麦芽を乾燥させ、そのいぶした香りが麦芽につくことによって、ウイスキー特有のスモーキーな香りが生まれます。

ピートの産地や使用量、焚き込む時間などによって、ウイスキーに付与されるピート香が変わってきます。

なお、ピートはスコッチウイスキーを特徴づける要素ですが、ほかの国では必ずしも用いられるわけではありません。

蒸留方法

蒸留方法は、紀元前に発明されたアランビックによる蒸留酒造りを基にした、原始的な単式蒸留器と、19世紀に発明された、高濃度のアルコールを大量生産できる連続式蒸留機があります。

単式蒸留は、銅製のポットスチル(単式蒸留器)で蒸留します。

ウイスキーの場合、アルコール度数7~8%のモロミは、1回目の蒸留(初留)で20%半ばになり、2回目の蒸留(再留)でできたニューポットはアルコール度数70%前後になります。
原料である麦芽の風味を残す蒸留方法です。

連続式蒸留機はほぼ無味無臭の中性スピリッツとも呼ばれるニュートラルスピリッツも造られるくらい、原料由来の風味が残りにくいです。

日本酒に添加される醸造アルコールや、旧3級のような安いウイスキーの原材料にあるスピリッツも、ニュートラルスピリッツです。

単式蒸留と比較して、大量生産に向いているため、比較的リーズナブルなお酒が多いです。

熟成樽の種類


ウイスキーの香味に大きい影響を与える樽にはすべてオークの木が使われています。

オークは日本でナラ(楢)の木のことを指します。

全世界に300種類以上あるオークの木ですが、その中でもホワイトオークとコモンオークという種類がウイスキー樽になります。

樽のサイズによっても出来上がるウイスキーの質は異なります。

一般的には樽の容量が小さいほど大きく熟成が進むと言われています。

これは樽のサイズが小さいほど、原酒を包み込む樽材との接触面積が大きくなるからです。逆に樽の容量が大きいものは樽の影響が少なく、ゆっくり時間をかけてウイスキーを熟成させるのに向いています。

もちろん大きい樽を使い、じっくりと長時間熟成させることは望ましいですが、原酒不足の昨今、小さい樽を使って早期に熟成したウイスキーを出荷するスタイルも流行っています。

ジャパニーズウイスキーのおすすめ商品5選!

ウイスキーの仕込み水から原材料の種類、蒸留方法、樽の種類までをご紹介しました。

ウイスキーは海外で作られているイメージがある方も多いかもしれませんが、日本でもおいしいウイスキーがたくさん作られています。

ジャパニーズウイスキーと言われる、日本産のウイスキーを5つご紹介したいと思います。

1.ブラックニッカ クリア


モルトの乾燥工程でピートを使用せず、ウイスキー特有のスモーキーさが少ないやわらかな口当たりです。

「ウイスキーって煙くさくて、飲みにくい」「香りがちょっと苦手」そんな方も多いのではないでしょうか。

ウイスキー独特のスモーキーな香りは、原料のモルト(大麦の麦芽)を乾かす時に使う「ピート(草炭)」の香りです。

ピートを燃やした熱風でモルトを乾かすため、モルトに煙の匂いがつき、ウイスキーの香りの中に混ざります。

スモーキーな香りが苦手な方にも、ウイスキーをおいしく楽しんでいただきたいという思いで、ピートを使わずに乾かした「ノンピートモルト」で、作られたウイスキーです。

すっきりとしてクセがなく、ハイボール・ロック・水割りなど幅広い飲み方で楽しめます。

手にとりやすいリーズナブルな価格で、気軽に購入しやすいのも魅力です。

2.サントリーウイスキー 角瓶



薩摩切子をヒントにした亀甲模様のボトルが印象的な、ロングセラーブランドです。

山崎・白州蒸留所のバーボン樽原酒をベースに、バランスよくブレンドされているのが特徴です。

サントリー角瓶は、甘みのある香りの他に、微かにフルーティな香りも感じます。
味わいは、深みのあるコクがありアルコールによる刺激や辛みはなく、ドライでスッキリとした後味となっています。

しっかりとしたコクと甘い香りがありドライな後味なので、ハイボールで飲むのにぴったりです。
毎日の晩酌や食事中に楽しむお酒として、おいしいハイボールを気軽に楽しみたい人は注目してみてください。

3.サントリーシングルモルトウイスキー 山崎



サントリーの創業者 鳥井信治郎は、「日本人の繊細な味覚にあった、 日本のウイスキーをつくりたい」という熱い想いを持ち、ウイスキーづくりを決意しました。

その決意が、当時、誰も手をつけなかった本格的な国産のジャパニーズウイスキーの先駆けとなりました。

山崎蒸溜所の伝統ともいえるミズナラ樽に、ワイン樽などで貯蔵したモルトをブレンド。

いちごやさくらんぼのような華やかな香りと、甘みが広がる飲み口が特徴です。
明るく赤みがかった色合いが醸し出す高級感も魅力の1つです。

香りと味わい豊かなシングルモルトは、ハイボールでウイスキーを楽しみたい方におすすめです。

4.知多


愛知県の知多蒸溜所で造られる多彩な原酒を、匠の技でブレンドしたシングルグレーンウイスキーです。

グレーンウイスキーとは、トウモロコシなどの穀類を主原料とするものです。

連続式蒸留機で蒸留し、樽で熟成させます。

風味が軽やかで、辛味がないので、サイレント・スピリッツと呼ばれています。

かすかに甘くさらりと軽い飲み口が特徴です。
ハイボールにすると余韻が心地よく、繊細な味わいの料理とも合わせやすいです。

普段あまりウイスキーを飲まない人や、素材の味を楽しむ和食と合うウイスキーを探している人はぜひ試していただきたいです。

5.響 JAPANESE HARMONY



「響」は、穀物を主原料とするグレーンウイスキーとして、日本人の舌に合うようにと作られたウイスキーです。

日本の四季折々の自然と、日本人の細やかなセンスと技の美しさをモチーフにブレンド。

琥珀の色合いを目で楽しみながら口に含めば、白檀のような樽香とともにローズやライチの香りが広がります。

すっきりとしたハチミツの甘さと、さらに少しビターでオレンジの酸味も感じられます。

ミズナラの樽で作られるので、ミズナラの穏やかな余韻を感じられます。

そういった時間と共に余韻として楽しめるのが、ジャパニーズハーモニーの醍醐味でもあるので是非、お酒の苦手な人こそ、一度味わって頂きたいです。
華やかな香りが魅力のウイスキーは、スイーツと一緒に楽しむのにおすすめです。

まとめ

ウイスキーの定義や、原材料から製法、おすすめのジャパニーズウイスキーをご紹介しました。
ウイスキー選びの参考になればと思います。

ウイスキーは、原材料が違ったり、原材料が同じでも、水の違い、樽の違いでも様々な違いがでます。
同じ名前のウイスキーでも、熟成期間が異なっても、また違った味わいや風味になります。

また、飲み比べできるように、小瓶サイズで売られているものもあります。
飲み比べてみるのも、新たなウイスキーの美味しさの発見になると思います。

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